本人の資格制限等

後見開始や保佐開始の審判がなされると、本人には様々な資格や権利の制限があります(補助開始の場合、このような制限はありません)。

1.選挙権について

かつては後見が開始されると本人は選挙権及び被選挙権を失うとされていました。しかし、この点が裁判で争われ、東京地裁平成25年3月14日の判決において、本人の選挙権を否定する公職選挙法の規定は違憲、無効と確認されました。

裁判所は「様々なハンディキャップを負った者の意見が、選挙権の行使を通じて国政に届けられることが憲法の要請するところである」と明快に判示し、後見開始がなされた本人には適切な選挙権の行使はできないとの国側の主張をしりぞけました。

その後、平成25年に公職選挙法の規定が改正されて、後見開始がなされても本人の選挙権、被選挙権は失われないことになりました。

 

2.公務員の資格喪失

国家公務員、地方公務員、教員等の資格を失います。

 

3.専門職の資格喪失

医師、歯科医師、弁護士、司法書士、社会福祉士、介護福祉士、宅地建物取引士等の資格を失います。

 

4.印鑑登録

後見開始がなされた本人は印鑑登録を受けられません(保佐開始の場合は受けられます)。